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かわいそうなスモーカー

〜 ニューヨーク禁煙事情報告'1999 〜

 

1999年12月23日

1999年度のNAB(National Association of Broadcasters)大会視察に参加することになり、生まれて始めてアメリカ本土に渡ることになった。持病の腰痛があり、はたして13時間にも及ぶ機内での固定された状況に耐えられるのだろうか。いや、そんなことより、もっと心配なことがある。その間一本のタバコも吸えない状況に耐えられるのか。私は、24歳からの喫煙者で、民放連の事前打ち合わせ会の折も、改めて航空機内の喫煙について質問したほどのチェーンスモーカーである。

今、アメリカを中心とした国では、喫煙者に厳しい状況がある。我が国でも、まず、JR・私鉄・地下鉄の駅構内、病院、公共の場所では、禁煙か、決められた場所でしか喫煙する事は出来ない。会社内でも禁煙化・分煙化運動で、どこでも吸うわけにはいかないのではないだろうか。1999年2月、私の会社でも分煙化運動のため、デスク周りでの喫煙場所が限定された。

日本の喫煙人口は 3,363万人。男性で 55.2%、女性で 13.3%、合計では 33.6%(1998年、日本たばこ産業調査)という。私の会社では、まず若い男性はほとんど吸わない。ほとんどが、おっさん達である。従って、社内の喫煙コーナーは、おっさん達の集会所化している。私は、そこで、たばこを吸いながら仕事をする習慣がついた。

1998年12月、政府はタバコ1箱20円を値上げして、旧国鉄と国有林野の長期債務返済の財源とした。タバコ千本当たり、820円の「タバコ特別税(国税)」を創設し、国税・都道府県税・市町村税、合わせて約7円が課税されることとなった。それが、何故タバコであったのか、今でも理解できない。

1999年4月15日、成田の出発ロビー途中の免税店で「マイルドセブンライト」2カートンを 3,000円で購入した。国内のタバコ屋で買えば、5,000円するのが、ここではこの値段で買えるのだ。しかも、システム手帳のおまけ付きだ。普段は、1日3箱の「マイルドセブンライト」を愛用しているから、11日間の旅なら、もう1カートン必要だが、アメリカ喫煙事情を考慮して、2カートンにした。次にすることは、只ひとつ、喫煙場所を見つける事だ。はたして、国際線搭乗口に喫煙ゾーンはあるのか。あった、あった。搭乗ゲートの近くに喫煙席があった。思いきり「マイルドセブンライト」を吸って機内へ向った。成田発15時50分、ノースウエスト航空。

機内では、毎日放送のT局長のとなり、通路側のビジネス席。「田口さん、この間の民放連の事前打ち合わせの席で、ぎょうさんタバコ吸うてたな。私、気分が悪くなったで。今から、もう吸えまへんで」と、一発かまされた。この人はドクターストップで禁酒禁煙中。こうなったら、計画通りに酒飲んで寝るしかない、と覚悟して、「Japanese Beer,Please.」「This one,Please」「Scotch and Water,Please.」を連発し、そして寝た。

翌日、ではなく、同15日の出発した時刻とほぼ同じ時刻15時40分に、ニューヨーク・JFケネディ空港着。所要時間12時間50分。24歳からタバコを吸い始めて、初めての長時間禁煙である。機内では、諦めなのか、吸いたいという気持ちは起きなかった。この国は日本と違って搭乗口ロビー、到着口ロビー等、建物内はすべて禁煙である。が、「タバコを吸う人、外で吸って下さい」と、S添乗員(この人は、喫煙家)の声で、我に返る。空港建物から外に出ると、吸いたくなり、たて続けに吸った。うまい一服だ。今日も元気だ、タバコがうまい。建物の外には、灰皿もあり、スーツを決め込んだ紳士もプカプカやっている。そうか、屋外ならいいのか。

一寸した手違いで、結局1時間程待たされたが、私にとつては都合のいい喫煙タイムだ。タバコを吸う以外に何をしろと言うのか。ここのバス乗り場に置いてあった灰皿は、お尻の大きな壷の形をした変わった灰皿だった。最初はこれが灰皿だとは思えない代物である。16時30分、空港を出発し、バスでニューヨーク・ヒルトンに向う。もちろん、車内は禁煙。30分ほどで、ホテル着。ホテルロビーも客室も禁煙。どこにも灰皿がない。添乗員の話では、客室では、窓を開けて吸えばよろしい、とのこと。ところが、窓が開かない。うーん、どうなっているのだ。とりあえず、一服して考えよう。20分程窓開けに挑戦し、小さなガラス窓を上下にスライドさせて開閉することを発見し、また、一服する。

この夜は、添乗員の案内で、26名余りが日本料理店「天海」に入った。ここでも、店内はすべて禁煙。大体、食事をするところは禁煙のようだ。「嵯峨野」というコース料理を注文し、ビールを飲み、刺身を食べて、満足。御飯までは食べられなかった。これで、ビール込み 62$。日本円で 7,500円位。そなんもんでしょう。タバコが吸いたくなると、外に出て吸う。持参した携帯灰皿が役にたった。「嵯峨野」の帰り、ホテルの近くに「ハーレー・ダビットソン」という飲み屋?(帰国して、調べたら「カフェ」とあった。実は、明日もこの店に行く事になるので、詳しくは、明日)で水割りを2杯飲む。ここでも聴いてみた。「May I smoke here ?」 答えは「No」であった。

翌日16日早朝、目を醒まし時計を見ると、まだ午前3時半。再び眠ろうとしたが、眠る事が出来ない。うとうととしながら、結局眠れず、午前5時半に起き上がった。この症状は、3日程続いたが、これが時差ボケというヤツである。今日の予定は、午前中にWCBS−TV局を訪問し、米国デジタル放送の現状を聴くだけで、集合時間は9時15分。午後は自由研修だ。起き上がって、タバコを吸って歯を磨き、タバコを吸って顔を洗い、タバコを吸って髭を剃り、またタバコを吸っても時間がつぷせない。仕方がないので、6時40分にホテル内のレストランに行き、朝食をとった。ここはもちろん禁煙。朝食が終わり、外に出た。ニューヨークの緯度は、青森と同じらしいが、朝が早い事もあり、やや肌寒い。ホテル内は禁煙だが、外にはちゃんと灰皿が備えてある。「今日は下着を長袖にして、チョッキを来て出かけよう」などと考えながら、おもいっきり、日本製のマイルド・セブン・ライトを吸う。時々、ホテルの制服に身を包んだ大柄な黒人のドアボーイが、灰皿の傍を離れない小柄な東洋人を見ている。1963年に開業し、ミッドマンハッタンのロックフェラー・センターに位置する46階建ての総客室数 2,117室と、ニューヨーク最大の規模を誇る、この「NEW YORK HILTON TOWERS」ホテルの従業員は、実に35カ国語を喋るというが、タバコを吸う人間はいないのだろうか。

ニューヨーク

9時前にロビーの集合場所の前に行く。が、その前に外に出て、出発まで、吸う、吸う、吸う。通勤のニューヨーカーを見ると、男も女も「くわえタバコ」が多い。「ポイ捨て」もしている。ホテルの外に置かれた灰皿と「ポイ捨て」された吸い殻を、ホテルの従業員がひっきりなしに掃除をしている。なーるほど、これが、ニューヨーク流の喫煙マナーか。そこで考えた。車内禁煙のバスは、添乗員と現地ガイドのための最前列の座席の次の席を確保し、到着したら、一番先に降り、タバコを吸い、最後尾に付いて行く。これだ。これしかない。但し、携帯灰皿は必需品だ。

この喫煙法は、同行視察団でも可成り目に付いたらしく、「田口さんは、タバコが好きなんですね」と言われるしまつ。そーなんですよ、酒とタバコで生きている私は、決死の覚悟で禁煙の飛行機に乗り、ここまでやって来たのです。

WCBS−TV訪問を終え、午後1時ホテルに戻り、着替えてニューヨーク市内を観光する。明日、ナイヤガラに行く私は、今日の午後しかニューヨークを満喫できません。昼飯にS添乗員に連れられて「サッポロラーメン」の店に入ったが、満席。メニューもすべて日本語だった。5分位待ったが、諦めて、店を出る。「自由の女神」が見えるバッテリー公園で、屋台のホットドックでも食べましょう、ということになった訳だ。

ニューヨークの地下鉄はトークンと呼ばれるコインを買って乗る。トークンは2枚で3$で、3$出せば片道1.50$でどこまでも行ける。深夜、早朝の地下鉄は危険だと聞いていたが、10名余りの団体では、大丈夫であろう。「自由の女神」が見える「バッテリー公園」は「サウスフェリー駅」で降りる。この日のニューヨークは少し肌寒く、コートを羽織った人もいたくらいだ。公園の中を歩いて行くと右手にニューヨーク最高 412m、110階の「ワールドトレードセンター(WTC)ビル」が見え、左手のニューヨーク湾の遥か彼方にリバティ島があり、アメリカ独立100年を記念してフランスから贈られた「自由の女神」が見えて来る。もっと近くにあるのかと思っていたが、距離は相当ありそうだ。約20分で島へ渡る観光船が着いたばかりで、観光客でごった返していた。この観光客相手の露天商が居て、Tシャツ、時計、貴金属等を売っていた。腹がへったので、露店でホットドックと飲み水を買う。この辺りは灰皿もところどころに置いてあり、タバコは吸い放題。この後、砲台のあったクリントン砦を見て、地下鉄の駅へ向う。

エンバイヤ・ステート・ビル

次に行ったのは、高さ 375m、102階建てのエンパイヤ・ステート・ビルだ。地下に入場券売り場があり、多くの人々が並んでいた。入場料は 6$。途中乗り換えて、展望台に着く。ここから見る摩天楼の眺めはすばらしい。高層ビルが立ち並ぶさまは壮観だ。ここマンハッタンには、一戸建ての家はないという。以前見ていたCXテレビドラマ「今夜、宇宙の片隅で」を思い出す。外に出ると小雨が降っており、急いで地下鉄に乗る。

夜は、S添乗員とシェアスタジアム(午後7時試合開始)にニューヨーク・メッツ(監督は、元千葉ロッテ・マリーンズのボビー・ハレンタイン。元近鉄-ヤクルトの吉井理人投手が所属)の試合を観に行く約束をしていた。札幌テレビのKさんも同行することになり、ホテルの近くのレストラン(店名は忘れた。マッチがないから、わからない)で海鮮料理を食べた。量の多さにはまいったが、ビールを飲み、気分は最高。ところが、食事中にだんだん雨足が激しくなり、野球観戦があやしくなってきた。夕食を終えホテル戻り、S添乗員(この人は、英語ペラペラ。そりゃそうだろう)がフロントに「シェアスタジアムのナイターは行われているのか」を問い合わせたが解らないという返事。おいおい、こっちは同行した会社の仲間NKとNYや、ビーエス日本に出向して別ルートでNABに参加しているY常務やMK、ニューヨークで研修中のMN、民放連の方々との夕食会を断わって、大リーグの試合を観に行こうしているというのに、何ちゅうこっちゃ。

仕方がないので、札幌テレビのKさんと、昨日行った「ハーレー・ダビットソン」で飲み直すことにした。時間は午後8時半頃だとおもうが、はっきりしない。ところが、昨日とは打って変わり、店はかなり混んでいた。家族連れの客が多く、楽しそうに食事をしている。「ハーレー・ダビットソン」は「酒を飲む所」と思っていたが、そうではなく、日本で言う「レストラン」なのだ。そう言えば、今日は金曜日。ニューヨーカーは、週末の夜、家族や友人達と夕食を楽しむ、と現地ガイドさんが言っていたのがこれだ。案内されて席に着き、「Drinking only」と言うと、「それじゃ、カウンターで飲んでくれ。今日は一杯なのだ」てなことを言われ、カウンターに行く。椅子席がなかったので、いわゆる立ち飲み。スコッチのオンザロックを注文したら、どのクラスのスコッチだ、と聞くから、安いヤツでいい、と答える。ここは、注文するたびにお金を払わなければならない。一杯 6$だった。飲んでいて、ふと隣を見るとタバコを吸っている奴がいた。灰皿もちゃんと置いてある。なんや、吸うてもいいんかい、それ早よ言うてくれ。立ち飲みで喫煙可と座って飲んで禁煙と、どっがいいと言われたら、そら立ち飲みの方を選びます。「May I smoke here ?」 すると、灰皿を出してくれた。ニューヨークでは、建物の中では、絶対禁煙やと思てたら、吸えるやんか。テーブル席は禁煙でも、カウンターはOKらしい。途中で、トイレに行きたくなり、地下にあるトイレで用をたし、手を洗おうとしたら、黒人の従業員が水道のコックを捻ってくれ、手を洗おうとすると、液体シャンプーをかけてくれた。一寸気味が悪かったが、「Thank You」と言って、チップを渡した。昨日もこのトイレを利用したが、同じ黒人の従業員のこんなサービスはなかった。チップを貰うためのサービスなのだろうか。余談だが、「ハーレー・ダビットソン」はチェーン店らしく、ラスベガスにもあった。

短い滞在ではあったが、ニューヨークという街は、大阪に似ている、と思った。政治の中心がワシントンDCなら、ニューヨークは文化・芸術の街である。禁煙の飛行機でなければ、また行ってみたい街である。

このあと、17日(土)はナイアガラ爆布を観光し、ニューヨークに宿泊した。ナイアガラからの機内で軽食を食べたため、夜食をと捜しまわったが、見つからなかった。仕方なく、コンビニでビールとつまみを買ったが、どういう訳か、レジでお金を払う時に、ここの親父さんに年を聞かれた。あれは何だったのか、今も解らない。確かに日本人はアメリカでは、年令より若く見えるらしいが、それにしても、私を酒を売ってはいけない少年だと思うのは、どう考えてもおかしい。一緒にいた視察団の仲間は、あんたをからかったんや、との結論であった。一人で酒を飲んでも仕方がないので、私の部屋に集まり、宴会が始まった。同じテレビ屋同士、すぐに討論会となり、私以外はタバコを吸わないが、がんがんビールを飲み、ばんばんタバコを吸った。結果、酒がなくなり、一番若手のNYくんがさっきのコンビニまで買い出しに出かけた。

18日(日)にミネアポリス経由(ここの空港では、一旦外に出て、駐車場で吸い、また手荷物の検査を受けました。お陰で大阪から仕事で来ていた日本人にも会い、ラスベガス情報を入手した)でラスベガスに入ったが、途中、機内で病人が出たため、デンバー(2日後の20日、デンバー郊外にある高校で銃の乱射事件があり、16人が死亡。ラスベガスでこのニュースを知ることになる)に緊急着陸し、禁煙時間の延長を余儀無くされた。翌19日(月)から3日間、NAB大会を視察。22日(木)、ラスベガスからシアトルに飛び、地元のテレビ局を訪問。23(金)日も地元のテレビ局を視察。24日(土)、シアトル・タコマ空港(ここの空港でも、免税店で買い物を済ませた後、S添乗員と二人で空港内を走っている電車に乗り、一旦外に出てタバコを飲み溜めした)から成田を経由して大阪・伊丹に着いた。「禁煙と闘いながらの11日間」ではあったが、デジタル放送開始から半年後の米放送業界の実情を知ることが出来、有意義な視察旅行であった。推薦してくれた上司と、認めてくれた会社に感謝する。

ラスベガス

ラスベガスとシアトルの禁煙状況だが、私が宿泊したラスベガスのホテル「LUXOR LAS VEGAS」はホテルロビーに灰皿が置いてあり、客室も喫煙可。もちろん、カジノにも灰皿がある。別のホテルだが、パーティ会場内のテーブルでは禁煙だが、廊下にはちゃんと灰皿がある。朝食時も喫煙席を希望すれば、そこで吸うことが出来る。喫煙者にはありがたい都市である。

ラスベガスは砂漠の中にあり、年中真夏の暑さが続く街だが、ホテルの水道は冷たくて気持ちいい。帰国して、別ルートからNAB大会を視察した人に、この話をしたところ、高級なホテルの水道は冷却されていることが判明した。ちなみに、アメリカのホテルの水道は飲料可である。

そういえば、この国の人は、常に水の入ったペットボトルを持ち歩いています。ミネアポリスの空港で水を買おうとした時、「ウォーター、プリーズ」と言うと「綿?」と聞き返された。「ウォーター」ではなく「ワター」の方が通じるようです。ついでに言うと、電気カミソリは日本製が使用出来るコンセントである。

シアトル

シアトルはニューヨークに近い禁煙環境だが、ここの日本料理店「芳の房(Yoshinobo)」は喫煙可。最初から灰皿が出してある、日本の伝統的なうれしい店だ。途中、日本テレビのSさんと立ち寄ったカウンター・バーでも「May I smoke here ?」と尋ねると、灰皿を出してくれました。しかしながら、一般的に建物内は、すべて禁煙である。

右の写真は、シアトルのシンボルである高さ180mのタワー「スペース・ニードル」からの眺め。展望台の高さは150m。正面奥のドームが、シアトル・マリナーズの本拠地「キングドーム」。

シアトルのホテル「CROWNE PLAZA」の土産物売り場で、残り少なくなったタバコを補給した。「Good Morning」と多少ハイな気分で挨拶すると、「お早うございます」と綺麗な日本語。一寸恥ずかしくなる。ここの経営者は日本人で、日本語が通じる。そういえば、朝食係りのウエイターも福岡県出身の人で、日本語OKだった。シアトルはカナダに近い西海岸の港町で、大変に綺麗な街である。その昔、アメリカを目指した日本人が、ここを起点にしたのではないだろうか。気候も日本と同じだが、冬に雨が多いと聞く。この街をフランチャイズしている球団が、FA宣言をし、2000年のシーズンから「元・ハマの大魔神」佐々木主浩投手(31歳)の所属する「シアトル・マリナーズ」である。マック鈴木投手も所属していたが、その後、メッツを経てロイヤルズに移籍した。又、1999年春のキャンプでは、オリックスのイチロー外野手が参加し、話題となった。で、タバコの値段だが、「メリット・ウルトラライト」が 4.60$、日本円にして 約550円、日本で買う値段の倍以上である。

4月15日に成田を発って、11日間のタバコ消費量は、22箱。日本に居る時の 2/3 であった。全面的に禁煙は出来ないが、本数を減らすことは可能だ、というのが実感できた。


帰国して、4月29日付けの新聞を見たら、「ニューヨーク・タイムズ」は「5月1日から米主要誌としては初めて、タバコの新聞広告を打ち切る」という。その理由は「健康に害のある商品の広告を読者に提供するのは好ましくない」とある。そう言えば、アメリカのある市の消防署が「火事の原因の多くは、タバコの火が消えないように製造しているタバコ会社にある」として、タバコ製造会社を訴えたそうである。肺癌で死んだ遺族がタバコ製造会社を訴えた話も伝わって来たが、いかにも、訴訟社会・アメリカらしい、片寄った一方的な話である。私が生きている間は、世間の片隅でもいいから、タバコの吸える日本であって欲しい。

私は知らなかったが、5月31日は「世界禁煙デー」らしい。新聞によると、その日を前にした28日の閣僚懇談会で、野中広官房長官が「例年通り1週間、閣議室の灰皿撤去」を提案。それを受けて、嫌煙派の宮下創平厚相が「1週間だけでなく、ずっと置かないで欲しい。国会の委員会も禁煙なのだから」と追加提案。これに対し、1日に2箱は吸うという喫煙派の中川昭一農水相が「全国には 28,000戸の葉タバコ生産農家がいる。有害と言うなら、何故作らせているのか」と突っ込んだ。厚相が「タバコは税収が二兆円ある」と答えたことで、「有害なものでも税収があれば農家に作らせるのですか」と応酬。農水相は直後の記者会見でも「有害なものを作っているとレッテルを張られるのでは納得がいかない」と葉タバコ農家に配慮の発言、とある。この場合、私はもちろん中川昭一農水相を支持します。


9月24日(金)の朝刊に、こんな記事が載っていたので紹介しておこう。

米政府は22日、フィリップ・モリスなど米たばこメーカー各社を相手に、肺がんなど喫煙による病気にからんで米政府が負担している年間推定200億ドル(約2兆800億円)を賠償するよう求める訴訟を、ワシントンの連邦地裁に起こした。「国民を欺いて危険な商品を売り続けた業界は、組織的犯罪集団に匹敵する」というのが訴えの骨格で、これまで主としてマフィアの収入源を断つために使われてきた法律を適用した。訴えの根拠となったのは、RICO法(集団暴力・腐敗組織法)。マフィアがナイトクラブや建設業、芸能界ビジネスなど合法事業に進出するのを防ぎ、収益を取り上げるのに威力を発揮してきた。司法省での会見によると、大手の社長らは1954年1月、ニューヨーク市内のホテルで会合を持ち、「健康に害はない」とする危険なキャンペーンを遂行することを共謀。以来45年間、たばこの中毒性や有害性をあえて隠して生産販売を続け、組織的に違法な収益を得たと主張したいる。

だが、被告とされた各社はどこも「国民の関心を引くための政治ショー的な訴訟。法的には我々に理があり、正面から受けて立つ」などと一様に強気のコメントをしている。米たばこメーカー四社は昨年11月、米各州が起こしていた、たばこの健康被害に対する補償を求める民事訴訟を終わらせるため、2025年までに総額で2060億ドルの和解金を46州に支払うことで合意したという前歴がある。

いかにもアメリカらしい出来事だが、たばこ製造業界はマフィアと一緒なのか。コーヒーは飲まない私だが、クリントン大統領にガッンと言いたい、『銃と麻薬を取り締まれ!』と。全米では2億丁の銃が市場に出回っているとか。たばこよりも『銃と麻薬』の方がずっと危険だ。


私は「タバコよりも銃の方が危険だ」と言っていたら、銃製造大手の米コルト社(本社・コネティカット州)が近く、一般向けの短銃製造販売から全面的に撤退することになった。米メディアが11日、一斉に報じた、と9月13日朝刊。

コルト社は、回転式短銃を生み出したしにせだが、乱射事件の被害者や28自治体から相次いで巨額の民事訴訟を起こされ、経営の見直しを迫られていた。同社にとって最も手痛い敗訴は、米留学中だった長男を銃撃で失った砂田向壱さんらが起こした裁判。同社は被告企業のひとつで、今年2月にニューヨークの連邦地裁で「メーカーにも責任がある」とする評決が出た。

同社によると、一般向けの短銃の小売りを中止し、販売の重点は今後、軍や警察に納入する銃と愛好家向けの特殊な銃に移る。コネティカット州にある工場で働く約700人のうち2-300人程度が解雇される見通し。故サミュエル・コルト氏が1830年代に回転式の六連発弾倉で特許を得て創業した。以来、同社が製造した銃は3,000万丁を超えている。


そして、9月28日(金)の朝刊に「だって僕、好きなんだもん」の見出し。大手たばこ業界を追求しながら、葉巻きをくわえてゴルフに興じるクリントン大統領の写真があった。記事によれば、米司法省が大手たばこ各社を提訴した22日、記者会見した大統領は「たばこによる病気の治療に、政府が永年投じてきたのは、人々が納めた税金。今こそたばこ会社は、納税者の怒りに答えるべきだ」と裁判の正当性を訴えた、ようだ。どないなっとんねん、これは。オレは言いたい、「今こそ大統領は、喫煙者とたばこ業界の怒りに答えるべきだ」

そして、又また、10月15日(金)の朝刊。

米たばこ最大手フィリップ・モリスは13日、これまでの主張を全面的に撤回し、「たばこは有害。肺がんや心臓病を起こす」と認めるキャンペーンをテレビやインターネットで始めた。長年の政府との論争でも、たばこの危険性を認めなかった同社だが、相次ぐ敗訴でついに降参した。

同社のサイトにこの日、「喫煙と健康」と題するページが新たに設けられた。「この世に安全なたばこなど存在しない」と宣言し、「喫煙が肺がんや心臓病、肺気腫など重い病気を引き起こすことについて、医学界、科学界に動かしがたい合意がある」と正面から有害性を認めた。さらに、「たばこには中毒性があり、禁煙は容易ではない」と指摘。「本数を減らすとか、ニコチンやタールの含有量の少ない銘柄に切り替えるというのは不十分。全面禁煙しかない」と断言し、「大勢が禁煙に失敗しているが、見事やり遂げた人も世界中で数知れない。成功するかどうかは、ひとえにあなた次第」と禁煙の心構えも説いた。

禁煙を勧める新しいテレビ広告も始まった。これら新キャンペーンには年間1億ドル(約106億円)が費やされる見通し。

うーん、タバコ製造会社が喫煙の有害性をついに認めたか。禁煙の勧めも妙に説得力があるな。近い将来、おそらくアメリカではタバコの製造が禁止され、禁煙時代が到来するだろう。そうなると、密輸タバコが日本からどっと流れ込み、マフィア界に第二のビル・ゲイツが誕生することになる。日本人のタバコ持ち込みも当然禁止され、出入国管理事務所では、喫煙する旅行者は即追い返される。私はもうアメリカへは行けないのか。


またや、またや、またタバコの値上げや。12月8日、自民党の亀井静香政調会長は、来年度税制改正で、タバコ税を1本当たり2円程度増税すべきや、と言い出した。これで年間5千億円の増収を見込むとか。なんでやねん、なんでタバコやねん。他にあるやろ、タバコ以外にも・・・。たとえば、高級ブランド品とか、携帯電話とか、あるやないか。今かて、タバコ1本吸うたら、国税・都道府県税・市町村税、合わせて約7円課税されてんのやで。ええかげんにせえ!

その後、この悪法案は撤回された。やれやれ。

   

私のおもちゃ箱 目次  

I love Mac 私の林檎 FTTH編

うれしいぞ、スモーカー諸君

       

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