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曽我廼家喜劇 〜 あの幻の名場面が、再び 〜 |
平成14(2002)年4月14日
文責 田口 善敏
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曽我廼家喜劇「山椒の会」第一回公演 |
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【日時】 平成14年4月6日(土) 夜の部 午後6時開演 平成14年4月7日(日) 昼の部 午後2時開演 夜の部 午後5時半開演
【於】 ワッハ上方演芸ホール
【演目】 「鼻から提灯」 「五兵衛と六兵衛」 一堺漁人・作 米田亘・演出 |
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第一場 会社員小西の表口第二場 同 室内
配役
家主の息子 春夫 :寺田 夢酔
会社員 市兵衛 :関口 義郎
近所の人 お為 :徳間 理華
衛生係 真田 :都築 謙次郎
会社員妻 お花 :出口 ルナ
市兵衛の妻 静子 :川奈美 弥生
女優 みどり :泉 しずか
その姑 お作 :曽我廼家 玉太呂
彼是屋 村井 :曽我廼家 八十吉
市兵衛の叔父 杢兵衛:曽我廼家 寛太郎
【ひとこと】エノケンの歌う「ベアトリねえちゃん」で始まる「鼻から提灯」。なるほど時代表現にこの手があったのか。落語と違い「まくら」で時代背景や物の説明が出来ない舞台では、役者が台詞の中でそれとなく説明する以外にない。しかし、会社員市兵衛の一戸建ての住宅に水道がなく、共同の水道設備を使用している時代設定を、若い人達は理解出来るのであろうか、とちょっと心配になった。玉太呂のお婆さん役が秀逸。幕切れの演出も憎いねえ。八十吉演じる「彼是屋」なる職業が解らず、後日演出の米田亘さんに問い合わせたところ、次のようなメールを頂きました。『「彼是屋」とは、一定の職業や専門がなく、手当り次第に多くの仕事に関係する人と広辞苑にあります。今のフリータのようなものでしょうか。又,周旋屋ともあります』なる程、「あれやこれや」やってくれることを職業とする人ですね。それで「かれこれや」ですか。大正時代のフリーターね。米田さん、ありがとうございました。【幕間に煙草】
今回、元劇場中継スタッフのディレクター・鍛冶國義さん、メークの金森恵美子さんと観劇した。楽屋を金森さんが訪れると、旧知の役者さんが懐かしがり、いろいろと話しかけてくる。その当時、金森さんから舞台メークを教わった若手の役者さんもいるだろう。一時期は毎月お互いに顔を合わせていた役者さんとテレビのスタッフという仲間であった訳だ。金森さんは入社以来メーク一筋でこの業界に携わり、その功績により「第二回関西ディレクター大賞特別賞」を受賞し、また永年の貢献により松竹新喜劇からも表彰されている。マゲものと言われる「時代劇」の舞台中継では、カメラマンは「マゲを絶対に切ってはいけない」等、我々技術スタッフに教えてくれた大先輩である。我々技術スタッフは楽屋にいくことは、めったになかったが、それでも藤山寛美さんの楽屋には、御挨拶と収録の為に何度か訪れたことがあった。ホールのロビーで、元ビデオワークのディレクター・香西くんとも久し振りに逢った。17年間にわたって松竹新喜劇のカメラ・スイッチャーを勤めて来た身としては、我が青春を共にしたスタッフと逢うことは無性に楽しい。余談だが、この上方演芸資料館の館長に、元・読売テレビ「演芸プロデューサー」有川寛さんが4月から就任される。一堺漁人・作、米田亘・演出「五兵衛と六兵衛」 大正12(1923)年1月、南座にて初演泉州蔦の葉在の二軒家配役
車力 六兵衛 :曽我廼家 寛太郎
村の娘 お駒 :徳間 理華
その女房 お楽 :西島 敦子
番僧 一念 :寺田 夢酔
職工 五兵衛 :曽我廼家 八十吉
村長 岩村 :関口 義郎
その女房 お辰 :出口 ルナ
公証人 土井 :泉 しずか
米屋 重吉 :曽我廼家 玉太呂
弁護士 中川 :都築 謙次郎
【ひとこと】やっぱり喜劇はいいねえ。お金に困った隣人の為に「時計を質に入れて来い」とは言わず、「以前用立てたお金を貰って来い」と女房に言いながら、腕時計を外す八十吉。「あんた、何を言うてんの」と思いながらも、事の子細を理解する女房。それに気付き泣き崩れる寛太郎。松竹新喜劇の舞台で何度も観てきたこのような芝居に、目頭が熱くなるのは何故だろうか。いつの時代も変わることのない人情。古い奴だとお思いでしょうが・・・。古いンですよ、私は。舞台の八十吉、寛太郎を久し振りに観たが、ひと回りもふた回りも大きく見えた。今後、米田亘さんの演出によって、「山椒の会」の公演が曽我廼家喜劇の神髄を明らかにしてくれることを、おおいに期待している。![]()
曽我迺家喜劇「山椒の会」公式ホームページ http://www15.ocn.ne.jp/~sanshou/